「金融分野において条件を満たす自由貿易試験区(港)の試験地域で国際的な高水準と接続し、制度型の開放を促進することに関する意見」
2025年1月16日、中国人民銀行、商務部、金融監督総局、中国証券監督管理委員会、国家外貨管理局による「金融分野において条件を満たす自由貿易試験区(港)の試験地域で国際的な高水準と接続し、制度型の開放を促進することに関する意見」(以下、「意見」という)が審決された。「意見」は2025年1月22日に公布され、上海、広東、天津、福建、北京の自由貿易試験区および海南自由貿易港で試行される予定である。
1. 外資系機関による同種の新金融サービスの展開を許可すること
新金融サービスとは、中国国内では提供されていないが、既に外国で提供され、監督されている金融サービスを意味する。意見は、新金融サービスを試験的に実施する場合、外資系金融機関を試験範囲から除外してはならないものとする。
2. 金融機関による関連サービスの展開に関する申請に対し、120日以内に決定を行うべくとすること
内外一致(内外資に対して差別せず平等に扱うこと)の原則に従い、金融サービスを展開する外国金融機関、外国金融機関の投資家、クロスボーダー業者から提出された試験地域における金融サービスの提供に関する申請の内容が完全であり、形式も法律に満たす場合、原則として受理日から120日以内に決定を行い、申請者に迅速に通知すべきとする。
3. 限定された外国金融サービスを法に従って購入することを支持すること
真実かつ適法であることを前提とし、試験地域内の企業や個人は、法に従って、常用項目に含まれるクロスボーダー保険契約の更新、保険金請求、解約などのクロスボーダー資金決済業務を行うことができる。
4. 外国投資家の投資に関するクロスボーダー送金を円滑化すること
真実かつ適法であることを前提とし、試験地域内の外国投資家の投資に関するすべての送金が遅延なく自由に中国へ振込若しくは中国から引出すことを許可する。
5. 金融データのクロスボーダー流通に係る「ホワイトリスト」制度を探求すること
法律に従うことを前提とし、試験地域内の金融機関が日常業務に必要なデータを合法的に海外へ転送することを許可する。
6. 国際規則と調和するクロスボーダー紛争解決メカニズムを構築すること
金融消費者に係る権益保護制度を改善し、「商事調停+国際仲裁」というワンストップ式、多元的かつ国際的な金融紛争解決プラットフォームを構築する。