「本市中級人民法院における渉外(香港 ・マカオ・台湾を含む)商事訴訟事件及び仲裁司法審査事件の管轄の調整に関する規定」
上海国際商事法院は、2024年12月30日に上海市第一中級人民法院内に設立され、かつての上海市第一中級人民法院及び第二中級人民法院により管轄した第一審及び第二審の渉外商事・仲裁司法審査などの案件を集中的に管轄する。
2024年12月31日、上海市高級人民法院は、「本市中級人民法院における渉外(香港 ・マカオ・台湾を含む)商事訴訟事件及び仲裁司法審査事件の管轄の調整に関する規定」(以下、「規定」という)。規定は、上海市中級人民法院の渉外商事訴訟事件および仲裁司法審査事件に関する管轄権を調整し、2025年1月1日より施行された。
規定は計6条からなり、具体的な内容は以下の通りである。
一、かつての上海市第一中級人民法院及び第二中級人民法院により管轄した下記の商事事件の第一審、第二審及び再審手続きは、上海市第一中級人民法院により管轄する。
①渉外商事訴訟事件
②外国裁判所の確定した民商事判決・裁定の承認に関する申立
③渉外調停書の確認
④渉外投資企業に関する商事事件
⑤一方の当事者が完全な外資系企業である商事事件
二、かつての上海市第一中級人民法院及び第二中級人民法院により管轄した下記の仲裁司法審査案件は、上海市第一中級人民法院により管轄する:
①仲裁条項の効力の確認に関する申立
②仲裁判断の取消し・不執行に関する申立
③外国仲裁判断の承認・執行に関する申立
④仲裁当事者の財産保全、行為保全、証拠保全及び仲裁調査令に関する申立
三、上記の事件のうち、かつての上海市第三中級人民法院、上海市知識産権法院、上海市鉄道運輸中級法院、上海市海事法院及び上海市金融法院が管轄を有する事件は今回の管轄調整の対象とはならず、また、1月1日の時点において、上海市第二中級人民法院が既に受理した上記の事件も、引き続き上海市第二中級人民法院で審理される。