国家標準『企業知的財産権コンプライアンス管理システム要求』
概 要
国家知的財産権局は9月5日、国家標準『企業知的財産権コンプライアンス管理システム要求』(GB/T29490—2023)(以下、「要求」)の解説を公開した。本要求は、2024年1月1日より施行される。
その前の『企業知的財産権管理規範』と比較すると、新たな改正はコンプライアンスの重視を強化しており、企業に知的財産権管理の標準化されたガイドラインを提供している。これにより、企業の権益の維持、リスクのコントロール、および信用コストの低減をより効果的に支援することを目指している。
コンプライアンスについて、知的財産権コンプライアンス管理に関する規定を追加し、関連する概念を明確にし、組織のトップと従業員の関与の役割をさらに強調している。知的財産権コンプライアンスの要求を知的財産権管理に対する全ての側面および業務運営の各段階に統合し、検討と改善の過程におけるコンプライアンスに特別な注意を払っている。また、「付録B. 専利、商標、著作権及び商業秘密に関する典型的な禁止行為リスト」が追加され、企業が知的財産権コンプライアンス管理体制をよく構築し、改善することを目指している。
内容の範囲について、専利を中心としたことではなく、今回の改正では、専利、商標、著作権、地理的標識、商業秘密など様々な知的財産権をカバーしている。異なる種類の知的財産権に対して、それぞれ取得、維持、使用、保護の管理要求を提示した。また、業績評価における異なる種類の知的財産権に対する審査の優先順位を設定している。さらに、企業を支援するため、標準は「付録A. 商業秘密管理のツールと方法」を追加し、企業が知的財産権をよく管理し、主な業務が効果的に保護されるようにすることを目的としている。