2024年10月17日、国家税務総局は『「海外進出」税収ガイドライン』(2024年改訂版)（原語は、「“走出去”税收指引」、以下、「ガイドライン」という）を公布した。新版のガイドラインは、「走出去」（海外進出）納税者が海外で直面する関連税収政策を整理し、114ヵ国と地域を対象とした税収協定をまとめている。税収政策、税収協定、管理規定およびサービス施策の4つの観点から、共通の税務関連の内容の約120項目が含まれる。また、「外貿新業態税収政策」と『「税路通」サービスブランド』の2つの章を新たに追加し、2021年から2024年までに施行された税収政策文書および税収協定に関する内容を更新・補充した。

外貿新業態税収政策には、以下の内容が含まれている。越境電子商取引における小売輸出に適用される付加価値税、消費税の還付（免除）政策、越境電子商取引の小売輸出に対する付加価値税、消費税の免税政策、越境電子商取引の総合試験区での小売輸出における無票免税政策、越境電子商取引の総合試験区における小売輸出企業所得税の定額課税政策、市場調達貿易方式での輸出貨物に対する付加価値税の免除政策、外貿総合サービス企業による税還付の代理政策、越境電子商取引における返品商品の税収政策である。ガイドラインは、適用主体、政策規定、使用条件についての指針を提供している。

「税路通」サービスブランドは、越境投資者に対して、国別（地域）投資税収ガイド、「走出去」（海外進出）税収ガイドライン、海外税収事例集、越境納税者に関するよくある質問とグローバルな税務情報などを提供している。

新版のガイドラインは、国家税務総局の「税路通」越境サービスブランドの重要な知的製品の一つであり、中国の「走出去」（海外進出）納税者に対して、税務関連の政策、管理、サービス内容の索引と指導を提供し、納税者が海外で効果的に税収リスクを回避する手助けをすることを目的としている。