『高水準の対外開放を堅実に推進し、外商投資の誘致・活用に向けた措置を強化するための行動計画』
概 要
高水準の対外開放を推進し、外商投資の誘致・活用に向けた措置を強化するため、2024年2月28日、国務院弁公室は『高水準の対外開放を堅実に推進し、外商投資の誘致・活用に向けた措置を強化するための行動計画』(以下、「行動計画」という)を公布した。行動計画は、外商投資企業が中国でビジネスを行う上で直面する具体的な障害の解決に焦点を当て、計5分野24項目の措置から構成されている。
市場参入の拡大という面では、行動計画は外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)を削減した。(1)製造業における外資参入に関する制限措置を完全に廃止する。(2)医療や付加価値電信業務などの分野において参入の試行を実施する。(3)銀行、保険、債券基金等の分野において、より多くの適格な外国機構の事業展開を支援する。
公正な競争を行う環境の改善の面では、(1)政府調達、入札・応札、資格・許認可、基準設定、補助金等における外商投資企業に対する差別的な扱いを期限内に通告・是正する。(2)政府による国内製品の調達に関する基準の策定・公布を促進し、政府調達活動において国内企業と外商投資企業が生産する基準適合製品に平等な待遇を与える。(3)外商投資企業が法律に基づいて対等な立場で基準の制定・改正に参加することを支援する。(4)外商投資情報報告制度を実施し、部門間のデータ共有を継続的に推進し、外商投資企業に繰り返し提出を要請してはならない。
イノベーション要素が妨げられずに流れるという面では、行動計画は、(1)外商投資企業とその本社との間のデータ越境移転を支持する。(2)外商投資企業の代表の中国入国ビザ申請の利便性を高める。(3)外国人の中国入国就労許可証及び就労型居留許可証の手続きを改善し、外国人人材の就労・居住等を円滑化する。