「2025年外資安定化行動方案」
2025年2月10日、「2025年外資安定化行動方案」(国弁函〔2025〕16号、以下「方案」という)は国務院常務会議により審議・可決された。「方案」は2025年2月17日に国務院弁公庁により公開された。
方案は、外資の誘致と安定化を強化し、高水準的な対外開放を推進することを目指している。具体的な内容は以下の通りである。
一、自主的な開放を順次的に拡大すること
電気通信、医療、教育などの分野において開放の試験を広げ、プロジェクトが試験地域で実施されるように支援し、適時に試験範囲を拡大する。製造業分野において、外資の市場参入に係る制限を全面的に撤廃し、内外資一致の原則に基づき管理し、ネガティブリストを改訂する。サービス業分野において試験的開放を最適化し、試験範囲を拡大する。生物医薬分野においても順次的に試験を実施する。また、外資による中国における株式投資を推進するため、関連管理方法を実施し、マニュアルを策定し、宣伝及び誘致活動を強化する。
二、外資の誘致を促進すること
「投資中国」ブランドを継続的に構築し、年間計画を策定し、シリーズ活動を行い、外国投資の誘致とプロジェクトの連携を強化する。外資企業による中国への追加投資に係る支援を強化し、ビジネス環境を最適化し、国民待遇を与え、関連する奨励政策を策定する。外資投資を支援する産業の範囲を広げ、産業目録を改訂し、製造業、現代サービス業への投資を誘導し、中西部および東北地域での外資誘致を支援する。投資型の外資企業に係る国内ローンの利用制限を解除し、多国籍企業による投資を円滑化する。多国籍企業による投資会社の設立を奨励し、関連規定を最適化し、外貨、従業員、データの面において利便性を提供する。外国投資家による中国で買収投資を円滑化し、外資買収に関する規定を改訂し、規則と手続を最適化する。重点分野での外資誘致を強化し、家畜業、新型産業化、サービス業などの分野への投資を奨励する。
三、開放プラットフォームの効果の強化
開発区の管理制度に関する改革を深化させ、政策を最適化し、国家級の経済技術開発区の対外経済レベルを向上させ、他の開発区が外資を安定化させる役割を果たすように促進する。自由貿易試験区の向上戦略を実施し、自由貿易区の質と効率を向上させ、海南自由貿易港に関する政策を実行し、外資のストレステストを強化し、制度の面において開放を拡大する。
四、サービス保障を強化する
重大および重点的な外資プロジェクトの実施を促進し、より多くのプロジェクトをリストに組み入れることを支持し、政策およびサービス保障を強化する。政府による国産品の調達につき、企業の平等的な参加を確保し、政策の宣伝を強化し、外資企業による苦情に対応する。外資企業の融資ルートを広げ、金融機関による融資サービスの提供を奨励し、銀行と企業の連携を強化し、ファンドに関する協力を誘導する。人員の出入国を円滑化し、ビザ協定の商談を加速し、ビザ免除の範囲を拡大し、ビザ政策を最適化する。外資企業の貿易便利化レベルを向上させ、原産地証明書の認証、設備の検査と管理を最適化し、外資企業のAEO(認定事業者)制度を策定し、知的財産権を保護する。